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2011.11.07 Monday

変だから面白い

 この3日間、静岡の大道芸についてこのブログで書いた。
なんか頑張っちゃったんですネ。自分でもそう思います。
知人から、「大道芸の事になると、リキが入りますね」等と
電話で笑われた。仕方ないワナ。 

 
「バタフライ」綺麗だとは思いますが・・・

  昔、森直実編著「大道芸人」という本を、出版した。
その頃から、大道芸を取り巻く状況が大きく変わり
内容が古くなってしまった。あたしの出した本だが
大道芸に関するまとまった本はまだなく
一版だけで絶版になったから品薄で
古本市場にも出てこない状況だった。
ところが昨年、弘明寺観音商店街の古書店に「大道芸人」の本が
めずらしく出て、幾ら位の値なのかカンニングするみたいな
気持ちで本を開き確かめたら、情けナヤ300円であった。
この本屋、価値を知らねえナ、バーロー。
値段まあこんなもんかな。
しかし300円の自分の価値を、天下にさらしているようで、恥ずかしかった。
それで、この300円の本は、自分で買わなければ
みっともないと思い、3日後に古書店に行ったところ
アリガタヤ、売れて書架から消えていた。
奇特な方が、弘明寺におられるのですね。 

  
「ウィッティー・ルック」 
かなりの技量がありながらコミカルで楽しい。
凄い技だけ自慢するように見せつけるだけの芸とは一味違いますネ 

新しく、日本の大道芸を書き下ろさないといけないとは感じていたが
次第にあたしは大道芸に対して興味が薄くなった。
それで、書くことが山積みなのに執筆する元気が起きなかった。
このたび、静岡に出かけたところ、「大道芸人」の本を読んだ
静岡市民の方から声をかけられて驚いた。
また静岡に出演中の芸人の方からも
書いてほしいと励まされ複雑な気持ちになった所に
「タカパーチ」の件があった。
それで、少し頑張っちゃったのかもしれない。 
正直に話そう。実は、あたしは大道芸に興味を失ったのではなく
大道芸人に興味を失ったのだ。 
変な人が減ったと思う。

昔、大道芸祭を街で開催中、芸人に関わるトラブルがあった。
苦情を実行委員会に訴えた商店主は「芸人は常識が無くて困る」と
怒って抗議していた。
対応したあたしは
「スイマセン。常識が無いから芸人になっちゃった人達ですから
勘弁してください。常識のある人は芸人なんかにならないんですから
芸人に常識を期待されても無理です」としどろもどろに謝った。 

 
「ダメじゃん小出」毒舌が面白い。
そのブラックぶりは、聞いていてハラハラする。 

「ダメじゃん小出」は静岡でも大人気。
ノリも良いし、観客のレベルが高いのかもしれない。 

 今の大道芸人を志す人は、まともな常識人が多く
とてもしっかりした人生観を持った人たちで
生活設計が出来ている。これは信じられないくらいだ。
エッ!東京大学を卒業した方がいるんですか。
大道芸人が、職業として認知されたのだろうか。
でも東京大学を卒業して大道芸人になっちゃうのは
頭脳は優秀なんでしょうが常識が無いですね。 
安定した人生のレールに乗る事を止め
大道芸人になった非常識な人たち、だからその人生も面白かった。
ところが状況が大きく変わってきている。
あたしは安定した職業の方々を取材して
描こうとは思わないのだ。
大道芸人という名のサラリーマンに近い人には興味が持てない。
 そうだ「タカパーチ」が居た。
勿論、「タカパーチ」は温厚で常識を持った善良な市民である。
でも相当に波乱万丈な人生だ。生き方が凄い。
常識があるが、生き方は常識的ではないから
ヤッパリ常識が無いのか…なんだかわからん。
それが、クマゴロウのようなトボケタ彼の顔に
豊かな人生が投影されている。 
やはり、「変な人を探して書いた方が良いのかも知れないな・・・」
と静岡で考えた。
あたしも時々「変な人」と言われますが。
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